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竹田 武司; 橘 幸男; 伊与久 達夫; 武仲 五月*
Annals of Nuclear Energy, 30(7), p.811 - 830, 2003/05
被引用回数:1 パーセンタイル:10.87(Nuclear Science & Technology)HTTR(高温工学試験研究炉)の補助冷却設備は、強制循環による炉心の冷却が可能な事故時での原子炉スクラム時に工学的安全施設として除熱する。HTTRは日本初の高温ガス炉であり、原子炉出口ガス温度は950,熱出力は30MWである。炉心黒鉛構造物に対する過度な熱衝撃及び水の沸騰を防止しながら、補助冷却設備により炉心を継続的に冷却する。HTTRの20MWまでの出力上昇試験の中で、9MWからの手動トリップ模擬試験,15MWからの商用電源喪失模擬試験を実施した。補助冷却設備の除熱性能をこれらの試験により確認し、試験に基づく補助冷却設備のヘリウム/水熱交換器と空気冷却器の熱通過率が得られた。原子炉出口冷却材温度が950,30MW運転からのスクラム時における補助冷却設備の流体温度を予測し、この条件における炉心黒鉛構造物(燃料ブロック)の健全性を応力解析により検討した。評価の結果、空気冷却器のルーバーが全開の条件で補助冷却設備の水が沸騰せず、かつ、炉心黒鉛構造物の過冷却を防止できる見通しを得た。
山本 和喜; 渡辺 終吉; 永冨 英記; 神永 雅紀; 舩山 佳郎
JAERI-Tech 2002-034, 40 Pages, 2002/03
JRR-4は3.5MWのスィミングプール型研究用原子炉であり、濃縮度低減化計画の下で濃縮度90%の燃料を20%の燃料に交換して1998年7月に臨界に到達した。燃料濃縮度低減計画の一環として流路閉塞事象等の安全解析を実施した結果、熱水力的な余裕を持たせる必要があるとの結論を得たため、炉心の冷却水流量を増加させる検討を実施した。炉心流量を増加させる対策としては、炉心部におけるバイパス流を低減すること及び1次冷却水流量を7m/minから8m/minへ変更することにより燃料要素の流量を増加させた。流速測定用模擬燃料要素による流量測定の結果、燃料板間の流速は設計値の1.44m/sに対し、1.45m/sとの測定結果が得られ、炉心流量に対する全燃料要素の流量の比が0.88となり、安全解析で用いた0.86を超えていることを確認した。これらの炉心流量増加のための対策を述べるとともに、各燃料要素の冷却水流量測定結果について報告する。
平野 光将; 幾島 毅; 鈴木 邦彦; 石黒 興和*; 斉藤 宜弘*; 西条 泰博*; 倉重 哲雄*; 中村 久*; 大岡 俊隆*
JAERI-M 8546, 107 Pages, 1979/11
Mark-III炉心設計の主な目標は、(1)最低レイノルズ数の向上、(2)炉停止余裕の増加、(3)炉外核計装に必要な熱中性子束レベルの確保、(4)構造設計との整合などのMark-II炉心設計での残された主要課題を解決し、総合的に調和のとれた実験炉炉心を設計することである。そのため、まず広範囲にわたる核・熱流動・燃料・動特性サーベイを実施して最適な炉心主要諸元を探り、上記の課題を一応解決する炉心の構築に成功している。本報告書は、それらの主要特性サーベイのうち、(1)燃料要素諸元、(2)炉心構成、(3)領域別燃料装荷方式などを決定するための核・熱流動特性サーベイの手順と結果がまとめられている。
幾島 毅
JAERI-M 5633, 35 Pages, 1974/03
多目的高温ガス冷却実験炉の予備設計が1971年に終了し、1973年から概念設計が開始された。これに従って、炉心設計が見直されることになり、このための作業が1972年から開始された。この作業は燃料単位格子の核特性、熱・強度特性、実験炉炉心体系の選定および実験炉炉心の特性解析を含むものである。本報告はこの作業のうち燃料単位格子の熱・強度特性、炉心体系および燃料設計に関するもので、内容は(1)燃料単位格子の熱・強度特性(2)炉心体系計画、(3)実験炉炉心体系設計例、(4)実験炉燃料要素設計例である。これらの資料はブロック状燃料要素から構成された高温ガス炉の炉心体系および燃料設計に有用なものとなろう。